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KATOのEF81のテールランプを点灯化改造する

テールライトがほしい

最近の鉄道模型は、ごく一部の製品を除けば、ほとんどの製品が電球やLEDを使って「ヘッドライト」の点灯を可能にしている。内部に動力を持たない電車や客車では、テールランプも点灯するのが普通だ。電気機関車でも、ヘッドライトの点灯はごく当たり前になっているが、残念なことにテールランプまで点灯するようになっている製品は非常に少ない。電気機関車の場合、客車や貨車を牽引するため、編成の最後尾にくることはほとんどない。そのため、テールランプが点灯しなかったとしてもおかしくはない。さらに機関車なので当然のごとく動力が搭載されている。このため、車体下部にあるテールライトを点灯させるのが難しい。こうしたさまざまな理由から、市販の製品でテールランプが点灯する機関車が少ないのだろう。
ただやっぱり個人的には、電気機関車のテールランプは点灯してほしい。横浜あたりの貨物線では、EF65あたりが単行運転している風景というのは非常によく見かけるのだけど、これを再現しようと思うと、やっぱりテールランプが点灯していないとサマにならないのである。
幸い、最近のNゲージELは、テールランプの表現としてクリアレッドのレンズを車体裏側からはめ込むものが増えてきた。これなら、車体に加工しなくても車内に光源を仕込んでやるだけでテールランプの点灯化が行えるのではないだろうか。というわけで、今回の改造を思い立ってみた。

EF81 テールランプの赤い色には独特の趣がある。写真はディーゼルカーのテールランプだけど、今回作るのは電気機関車のもの。


光源を準備する

テールランプを点灯する際には、まず最初に光源をどうするか決めなければならない。とはいっても、もうほとんど答えは決まっている。発光ダイオード(LED)だ。テールランプに使えるような超小粒のダイオードは、マッハ模型などで取り扱っている「発光テルライト」が有名。しかしこの製品、サイズはなかなか小さくていいのだが、2本で450円とむちゃくちゃな値段である。電気機関車の場合、両側エンドにテールライトがあるので1両分で900円にもなってしまう。こんな高いもの買ってられるか、ということで使うことにしたのが、表面実装用のチップLEDだ。これなら1個10円ほど ^^; 手間はかかるが、今後のことを考えて、できるだけ安く上げたい。

EF81 テールランプの表現に使うチップLED。3216と呼ばれるパッケージで、チップLEDとしては比較的大きめのもの。サイズは3.2mm×1.6mm。これを動力ユニットの中に埋め込むことで、テールランプを点灯させる。


どこに収めるか

いくらLEDが小さいとはいえ、収める場所を確保するのはけっこう難しい。テールランプの裏面にあたる部分はダイキャストブロックが詰まっていて、ほとんどすきまが無い状態だ。そのため、まずはここを削り取って、LEDが置かれる場所を作ってやらねばならない。

動力ユニット。スカートはダイキャストブロックに固定されているが、テールランプは、スカートのやや上(ウエストのあたり?)、ダイキャストブロックが詰まっているところに配置しなければならない。ここを削り取って、LEDが収まるようにするのである
動力ユニット(加工前)


ダイキャストブロックを加工するにあたって、取り外せる部品はすべて取り外してしまう。ブロックを削るのはヤスリでごりごりやることになるが(もしかしたらモデラでもできるかもしれない)、金属粉が出るため、動力ユニットにこれが挟まると大変であるからだ。ヘッドライト基板、モータ、ギヤ類、そしてスカートなどすべて取り外す。
削り方は写真の通り。ちょうどダイキャストブロックの四隅にあたる部分を削り落とすだけ。あとは、配線が通る位置も筋状に彫っておく。スカートを固定する爪の部分を避けて筋彫りすればよい。

ダイキャストブロックの加工が終わったところ。ダイオードを入れる場所と、ダイオードに至る配線が通る道筋を彫る。
動力ユニット(加工後)
配線を作る

お次はLEDの半田付け。チップLEDには普通の部品の様に配線はついていないので、これを半田付けで取り付ける。配線材は、今回はエナメル線を利用した。なぜこれを使ったかといえば、たまたま手元にあったから。しかし実際に作り終えてみると、ちょっと太すぎて取り回しに困ったので、次に作るときにはもっと細い配線材を使う方がいいように思う。ただ、配線だけ固定すればLEDは固定しなくて済むのはメリットか。

LEDを直列に2個半田付けする。これを第一、第二エンド用に2個つくる。
LED配線


LEDは1本の配線に2個ずつ直列で半田付けする。半田付けが終わったら、動力ユニットに細工をした通りにはまりこむよう、写真にあるような形でエナメル線を曲げる。このとき、エナメル被服を剥がした部分が動力ユニットのダイキャストに触れてショートしないよう、ゴム系接着剤を薄く塗って絶縁しておく。

エナメル線を写真のような形状に曲げる。うまく形を調整してやると、ダイキャストブロックを避ける形でLEDと配線を収めることができる
LED配線(曲げ後)

組みたて

ここまでできたら組み立て作業に入る。まずは上で作ったLED配線をダイキャストブロックにとりつける。配線の折り曲げ形状を調整してやれば、接着などしなくてもそのまま動力ユニットにはまり込むはずだ。

ダイキャストブロックにLED配線をはめ込む。ぴったりはまりこめば、特に配線を接着しなくてもうまく留まるはず。 組み立て

この状態でスカートをはめ、とりはずしてあったギヤ類などもすべて元に戻す。テールライトの配線を繋ぐ先はどうするかといえば、うちはDCCを使っているので、DCC基板のファンクション1とファンクション2端子に接続すればよい。こうすれば、コントローラー側からF1とF2とを操作することで、テールライトのオン/オフ制御ができるはず。
DCCを使わず、アナログオンリーのままの時には、たぶん反対側のヘッドライトLEDに並列に繋げてやればヘッドライトの点灯にあわせて反対側のテールライトを点灯させることができるだろう。もっともこの場合、スイッチでテールライトの消灯も可能にしておかないと、客車や貨車を牽引する際にもテールライトがついてかっこわるいことになるだろうけど。

組み立てが終わったところ。デコーダは、DigitraxのDN145Kを使っている。 組み立て終了

実際に通電してみたところ。ヘッドライト用のLEDは輝度の高い白色LEDを使っているが、白熱灯っぽくするために、先端部をクリアオレンジで塗装してある。もっともこの写真だとわからないが
組み立て終了

終わったと思ったら

ボディを取り付けて動作チェック。これで問題なく完成、と思ったら残念ながらそうは問屋がおろさなかった。まず第一に、ヘッドライト基板をDCCに変更したために厚みが増し、ボディがうまくはまらなくなってしまった。DCC化しなければ発生しない問題ではあるのだが、外部からライトのオン/オフができる魅力は捨てがたいので、やはりここはDCCで行きたい。
というわけで、ボディ上面でデコーダと干渉しているところをどんどん削っていく。DN145Kは、古い世代のDCCなのでけっこう厚みがある。このため削る範囲はかなり広範囲になってしまった。Digitraxではすでに、より薄型になってファンクション数も6に増やしたDN163K0aを発売しており、すでにこっちも買ってあるのだが、まだ手持ちの145Kが余ってるので、先に使い切ってしまおうと思う。

ボディをとりつける。天井部分とデコーダとが思い切り干渉しているので、当たっている部分をどんどん削って行く。
デコーダ

パーツが当たらない状態までボディを加工したところ。結局かなりの大きな穴を開けることになってしまった。
デコーダ



ボディがうまくはまったら、いよいよ点灯チェック。たしかにヘッドライトもテールランプもきれいに点灯する。白色ヘッドライト+クリアオレンジ塗装は、ライトも明るく、色も実感的でたいへんよろしい。ところが、肝心のテールランプがいけない。赤い光が運転台に漏れるのである。せっかく淡緑色に塗装した運転台のディティールに赤い光が反射して、なにやら淫靡な雰囲気を醸し出している(汗。


ヘッドライト ヘッドライト点灯の図。写真では青っぽく見えるが、肉眼で見ると白熱電球が煌々と点灯している色にかなり近い。

テールライト テールライト点灯の図。ライト自体は良い感じで点灯するのだが、運転台まで赤い光が回ってしまって、いやんな感じ。

この問題を回避するには、うまい具合にテールの光を遮光するしかない。しかし光はどこから漏れているのか。どうも、車体とダイキャストのすきまらしいので、この部分をもう少し「ぴっちり」と合うようにしなければならないのか。たぶんスカートのパーツを1mm程度のばせば、車体とぴったりと合って遮光できるだろう。ということで、プラ板で簡単な遮光バーツを作成して、スカート部品に貼り付ける。

まずはt=0.8mmのプラ板をこんな形に切りとる。2本の「足」の間隔は、ちょうどスカートパーツの幅にあわせる。
遮光板

スカートパーツを、2本の足で挟み込むようにして固定、接着する。
遮光板

ボディとはめあわせながら、現物合わせですきまが無くなるよう削る。
遮光板

完成

というわけで完成。今回はパンタグラフなどにもちょっと色入れしてやって、わずかながら見栄えをよくしてやる。

こうして改造してみた印象だけど、やっぱりテールランプが点灯する、というのは良い感じかもしれない。ただ最後に行った遮光化改造だけは余計だった感じがする。LEDへの配線にエナメル線を使う、というのもいま考えるとちょっと格好悪い感じは否めない。テールランプの場合、そんなに煌々と明るく点灯する必要はないわけなので、LEDを置く位置などを工夫すれば、もうすこしきれいに仕上げることができるのではないか、と感じた。次に作る時には、もうちょっと工夫してみたいところだ。

完成写真 やっと完成。ぼんやりとテールランプを光らせながら単行運転する様は、なかなか良い感じ。次はEF65あたりを点灯化改造したい。





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